秀長は秀吉の分身のごとく行動している

もしかしたら、ドラマなどの影響で「秀長は常に秀吉のそばにいる」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし実際の歴史を見てみると、秀吉不在の要地の守備固め、戦場での別働隊の大将、秀吉の名代としての交渉など、秀長は秀吉の分身のごとく行動していることがわかります。

秀長がいたからこそ、秀吉は思うがままに動き、その才覚をフルに発揮できたのではないでしょうか。

そう考えると、この秀吉分身体制は、幼少期の頃からすでに始まっていたのかもしれません。

いつの時代も、優秀な弟というものは、兄を支えるというより振り回されるものなのです。秀長にとっては気の毒な話ですが……この兄の無茶振りに応え続けたからこそ、何もない貧しかった兄弟は、天下に駆け上がることができたのでしょう。

※本稿は、『マンガと図解と地図でわかる!豊臣秀長 徹底解説』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

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