クランクアップを迎えて

『べらぼう』の撮影には24年末から合流したので、約10か月、濃厚な時間を過ごさせていただきました。

今の気持ちとして、まずはなにより無事に歌麿を演じきったという感慨。それから作品全体が無事に完結した、という安心感ですね。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

最後に収録したのはまさにラストシーンで、みんなで蔦重を見送る場面でした。そして見送ったところで、そのままクランクアップを迎えるという、なかなか無い形で収録を終えました。

逆に、織田信長役を演じた『麒麟がくる』は最後、とことん孤独になってその役を終えていましたが(笑)。

ですので“終わり”らしさがすごかった、と申しますか。とても悲しい場面ではありますが、みんな泣き笑いしながら見送るという、ある種のお祭り感を演出できました。

そんな展開を含めて『べらぼう』らしく、締めくくることができたように感じています。