あらためて『べらぼう』という作品について
江戸中期を舞台とした『べらぼう』の時代は約230~250年ぐらい前。ですので、意外とつい最近の話でもあるんだな、という馴染みのようなものもありました。
もちろん時代劇の所作を求められたりしつつも、いい意味で“ざっくばらん”としている部分もあって。
今の延長線上にある世界観だと思うし、親しみを覚えました。実際、ドラマ中で米を巡って騒動が起きたりと、現代とリンクするようなお話が多くありましたし。
また、自分も東京の下町・深川育ちなので、そもそも日本橋や吉原を身近に感じているところがあったりして。そうした背景を含めて「歴史は繰り返す」ということや「歴史が地続きになっている」という事実を、強く感じる機会が多々ありました。
あらためて、ドラマの蔦重は「笑い」や「面白いもの」を次々に世に送り出していって、人々に影響を与え続けてきた。いわば誰かの生きる力になるようなものを与える過程を描いた大河ドラマでした。
それって実は、自分が目指す存在とどこかでリンクしているんじゃないか。そんな気持ちも覚えています。
さらにいえば、もしかしてこの『べらぼう』そのものも、あの蔦重が仕掛けた<たわけ>なんじゃないか…。自然とそう思わされてしまうくらい、面白いドラマになったと思っています。
最後まで見ていただいて、本当にありがとうございました。
【NHK公式サイトより】
大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き時にお上に目を付けられても面白さを追求し続けた人物〈蔦重〉こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯。笑いと涙と謎に満ちた〈痛快〉エンターテインメントドラマ!
【キャスト】
横浜流星/安田顕/小芝風花/岡山天音/寛一郎/市原隼人/片岡愛之助/高橋克実/里見浩太朗/渡辺謙
【作】
森下佳子
【放送予定】
[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分
[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分
[BSP4K]日曜 午後0時15分/ (再放送)日曜 午後6時00分