「『俺たちの旅』は特別な作品で、俺だけではなく、みんなが大好き。だから<50年目>を作れるのはうれしくて、どんな形であれ参加したかった」(撮影:木村直軌)
1975〜76年に放送され人気を博した青春ドラマ『俺たちの旅』で主役を務めた中村雅俊さんが、映画『五十年目の俺たちの旅』で初めて監督に挑戦。さらに歌手活動も精力的に続けている。74歳の現在も自然体でいる秘訣は。(構成:平林理恵 撮影:木村直軌)

等身大の若者たちの生き方に反響

50年前、俺が連続テレビドラマ『俺たちの旅』で演じたのは、長髪にベルボトムジーンズ、下駄履きの大学生・カースケこと津村浩介。

そして、田中健さん演じる同級生のオメダ(中谷隆夫)、秋野太作さん演じる先輩のグズ六(熊沢伸六)とともに自分探しをする姿が、同世代の若者に共感されて大きな反響をいただきました。

ドラマの舞台となった吉祥寺は、人気の町に。井の頭公園などでロケをしたものです。

放映終了後も、10年目、20年目、30年目と3回、登場人物のその後の人生の節目ごとにスペシャルドラマを制作してきて。

「俺旅」ファンのみなさんも一緒に年を重ねながら観てくださっていた。2012年に斎藤光正監督が亡くなられたので、今後、続編はないだろう、と思っていたんです。

ところが数年前、脚本家の鎌田敏夫さんに呼ばれまして。「50年目もやりたいね」という話になったとき、鎌田さんが突然、「雅俊、お前が監督をやれ」と。「はい」と即答していました。

たぶんやってみたかったんだと思います。『俺たちの旅』は特別な作品で、俺だけではなく、みんなが大好き。だから「50年目」を作れるのはうれしくて、どんな形であれ参加したかった。