お金を使うことで、本人も幸せになれる

何より大切なのは、お金を使うことで、本人も幸せになれるということです。

実際にお金を使えば使うほど、幸福感は高まります。資本主義社会では、お金を使わずに貯め込んでいる人よりも、お金を惜しまず使っている人のほうが周りから大切にされるからです。

その反対に、一度「あの人は絶対に金を出さない」と思われてしまえば、人はだんだん離れていってしまいます。ケチな人の周囲には人は集まってこないものです。

たとえば、狭い長屋に住んでいてもお年玉を3万円くれるおばあちゃんと、大豪邸に住んでいても3千円しかくれないおばあちゃんがいたら、どちらに孫が懐くかは明らかですよね。

私も、映画制作の出資者を探すときに「この人なら出してくれそうだ」と紹介されることがありますが、結局、お金を出さない人とは深く付き合おうとは思えません。けれども、いったん出資してくれた方が医療などで困っていたら、こちらも全力で人を紹介したり、相談に乗ったりしようという気持ちになります。

現金なように聞こえるかもしれませんが、資本主義社会とはそういうものです。人のためにお金を使う人は人から大切にされ、自分の貯金通帳の残高ばかり気にしている人のもとには人は寄ってきません。

それは、年齢を重ねれば重ねるほど顕著になってきます。若いころなら「あの人は資産家らしい」と期待して周囲に人が集まってくることもありますが、年々「あの人はケチだから、絶対に金を出さないよ」なんていう話が定着していくと、どんどん人が寄ってこなくなります。死ぬまで待っていようという人も出てきます。

ちょっと世知辛い話ですが、お年寄りのケチほど寂しいものはないのです。