人生の最後に残る財産はお金より「思い出」

結局、人生の最後に残る本当の財産は、お金ではなくて「思い出」です。

美味しいものを食べ、旅行に出かけ、自分のやりたかったことに挑戦する。歳をとってからもそうした経験にお金を使うことで、人生ははるかに豊かになるはずです。

実際に、亡くなる前に「こんなにお金を残さないで、もっと皆と楽しい思い出を残せばよかったよ」とか「あのときケチケチしなければよかった」と後悔していたという話を遺されたご家族から聞くことがよくあります。

そういう高齢者の姿を見ていると、やはりお金は元気なうちに使わなくては意味がないと実感するようになりました。

思うように体が動けなくなった後や、認知症になってからでは、いくらお金がたくさんあっても楽しめません。

それに、これまで自分が稼いできたお金です。

堂々と自分の好きなことにお金を使いましょう。自分の好きな服を着て、好きな車に乗り、好きな食べ物や飲み物を楽しむ。その喜びを十分味わったらいいのです。

体が動いて気持ちがしっかりしているうちに、お金を使って、自分のやりたいことや今しかできないことを思いっきり楽しんでください。

亡くなる直前ではなく、今この瞬間から「今を楽しむ」という姿勢を大切にすれば、人生の最期に後悔することもきっと少なくなるはずだと思うのです。

※本稿は、『医師しか知らない 死の直前の後悔』(小学館)の一部を再編集したものです。

【関連記事】
「あの人のせいで、自分の人生は不幸だ」と思い続けても、人生はよい方向に変わらない。和田秀樹が教える長年の<怒りや恨み>を手放す方法は…
「私の人生って、何だったんでしょうね」家族のために自分の人生を犠牲にしてきた80代女性の後悔。日本では<親の介護は家族が担う>という価値観が強く残っているが…
かつて大企業の幹部を務めた高齢の患者。しかし病室を訪れるのは…和田秀樹が考える「誰からも見舞われない人」の特徴

医師しか知らない 死の直前の後悔』(著:和田秀樹/小学館)

「もっと家族と旅行に行けばよかった……」

長年高齢者を見てきた著者が語る、後悔しない人生の処方箋。