「がん」と診断されたときに直面する「どの病院に行くべき?」「どの医師に診てもらえばいい?」といった疑問――しかし、がん患者のための情報サイト「イシュラン」で編集長を務める医療コンサルタント・鈴木英介さんは「ランキング本や口コミサイトなど、世の中の多くの方が頼りにする情報は、実は賢明な病院・医師選びに結びつきにくい」と語ります。そこで今回は、鈴木さんの著書『後悔しないがんの病院と名医の探し方~「有名病院」「ランキング」に頼らず、最善の選択を』から、本当に信頼できる主治医にたどり着くための方法を一部ご紹介します。
患者に求められるヘルスリテラシー
「ヘルスリテラシー」という言葉があります。
聖路加国際大学大学院・看護学研究科の中山和弘先生は、以下のように定義されています(*1)。
ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する正しい情報を入手・理解して、適切に活用する力のことです。病気の予防や、治療法の選択、健康維持に必要となるため「健康を決める力」とも言われています。
医療には、一般の人にはあまり知られていない“落とし穴”があるものです。特にがんのような「生命に直結する病気」になるとなおさらで、患者や家族の必死さや不安を逆手に取った“落とし穴”が、色んなところに潜んでいます。けしからん話ではあるのですが、現実は現実。対抗策としては、こうした落とし穴に引っかからないように、「ヘルスリテラシー」を患者や家族側が持つことが、まずは大事です。
本記事では、読者の皆さんの「ヘルスリテラシー」の精度を一段上げるべく、業界人はよく知っているものの、一般では誤解されていたり知られていなかったりする、がん医療の「落とし穴」と、「落とし穴」にハマらないようにするために身につけておいた方が良い知識について、詳しく伝授していきます。