日本は実利を重視する国になった

最近、永井荷風を読んでいます。荷風はまずアメリカに行きました。本当はフランスに行きたかったのですが、父親から実業を学べと言われて、先にアメリカに行かされて、その後でフランスに向かいました。

荷風にとって、アメリカは芸術よりも実利を重視する国のように感じられたようです。確かに今も、アメリカという国を一言で言えば実利の国です。トランプ大統領を見ればよくわかるでしょう。彼はもともと不動産屋ですから。

日本は戦後、アメリカの影響を強く受けたので、実利がないものはお金を出さなくなりました。

昆虫の研究は、もともと貴族のものでした。日本の皇室にも自然科学者が多いですけど、自然科学の研究はお金がかかりますから、そもそも庶民がやれるものではないのです。

しかも今の日本では、アメリカの影響もあり、虫の標本に公共性があるとは誰も考えていません。虫の研究をいくらしても、経済が豊かになるわけではありませんからね。