医師の気づき

日常診療におけるがん発見の第三のきっかけは、がん以外の病気で通院中に、担当医が、患者の症状や検査所見から、偶然、がんを疑うような場合である。たとえば、のど周りのがんで起きる声がれや甲状腺がんのしこりなどは重要な所見となる。

また、検査結果がきっかけになることもある。風邪で受診し肺炎の疑いがある患者が、胸部X線撮影を受けて肺がんが見つかることが時にある。血液検査で血液のがんや肝臓がんが、尿検査で腎臓がんや膀胱がんが見つかることもまれではない。

日常診療の重要性を考えると、気軽に相談できるかかりつけ医を持つことは、個人のがん対策のためにも重要である。

※本稿は、『高齢者とがん-健康管理、診断・治療から心と暮らしのケアまで』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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