会場の一角では、子どもたちが缶バッジ作りに挑戦していた。
もとの素材は、地元の名産品、「HOZUBAG」を製作する際に出る端切れ。このバッグは、役目を終えたパラグライダーの生地をリユースして作っているのだという。亀岡市の再利用の精神は、こんな小さな缶バッジにも息づいている。
「物々交換市の品目は、家具や家電、子ども用品を中心に、季節に合わせて3~4種類を設定しています。たとえば年末なら大掃除グッズを加えたり。子ども服は『前にもらったモノを返しにきた』という人も多いですね。一度使ったモノがまた誰かの手に渡っていく。良い循環が生まれてきました」と大槻さん。
亀岡市では、物々交換の取り組みを、地域全体の文化にしていきたいと考えている。
大槻さんは、「将来的には市がサポートして、自治会が独自に開催できるようにしたいと思っています。地元で回っていくのが理想です」と語ってくれた。
すでに亀岡市内では、数ヵ所で地域主導の物々交換市が生まれているという。1円もかけずに、暮らしが豊かになる――。亀岡市の物々交換市は、そんな魅力的な循環を生み出していた。
【ルポ】財布にやさしく、心にゆとりを生む物々交換
(1)作り手たちの豊かなつながり―― 藏光農園
(2)地域全体で循環を目指す―― 京都府亀岡市
(3)愛着のある品が集まる店―― 物々交換コレコーレ