なかなか理解されない

筆者が担当する、とある新聞のお悩み相談のコーナーでも、

「熱中するものが無い」

「好きなものはあるが、語れるレベルではない」

などと、趣味に関する嘆きを見かける。

『僕たちにはキラキラ生きる義務などない』(著:山田ルイ53世/大和書房)

昨今よく耳にするワークライフバランスなる言葉とともに、

「仕事だけでなく、趣味も楽しもう」

といった考えがやたらと持て囃されているが、裏を返せば、「仕事しかすることがない人間はつまらない」と断じられているようで、いい気はしない。両肩を巨大ペンチで挟まれ締め上げられているような肩身の狭さである。

こちとら、常日頃から「趣味も特技もない」と公言している身。まあこの先、「ハマる」ものに出会う可能性がゼロとは言い切れぬが、そうならなくとも、何も困ることはないのだ。

……と心底思っているのだが、これがなかなか理解されない。それどころか、

「かわいそうな人……」

という哀れみの目を向けられる瞬間さえある。どうも釈然としない。