瀧 昔覚えたことは、脳の長期記憶をつかさどる場所に保存されています。それを何回も思い出してアウトプットしているので、記憶が強固になるのです。
ですから、昔のことはすぐ思い出せるのに、新しいことは脳の加齢によって覚えにくくなり、アウトプットもしづらくなる。歳を重ねれば、誰でもそういった経験はあるはずです。
今 私に限ったことではないんですね。よかった。(笑)
瀧 極めて自然な現象ですし、高次認知機能の働きは個人差があるものの、20代後半がピークと言われているんですよ。
今 えっ! とっくに過ぎているじゃないですか(笑)。実は私、昨年11月に老化を実感する出来事があったんです。
仕事帰りに東京駅の階段で足を滑らせ転倒し、肋骨を2本折りました。人一倍元気なつもりでしたが、筋力の低下だけでなく、バランス感覚も衰えているのかなと。転倒も脳機能と関係があるのですよね。
瀧 脳と体はリンクしていますから、階段を上り下りするという動作にも空間認知力や判断力、反射神経などさまざまな脳の働きが関わっています。
今 もういい歳なのだから慌てるな、走るなという、自分への警告だと思いました。ケガをしてからは、階段は手すりにつかまってゆっくり上り下りし、時にはエスカレーターも活用するなど、慎重に行動しています。
