僕が軽度認知障害と診断されたのは2022年4月。突然、幻視が現れたのです。ある日、夜明けにトイレに起きたら、壁に曼荼羅模様の図形が貼りついていて、触ろうとしたら手が空を切る。トイレから戻ってきたら、なくなっていました。
しかし数日後、今度は壁から立方体がたくさん出てきて、頬をつねってみたけどなくならない。さらに数日後には、部屋一面にキラキラ光るハンガーが下がっていて。さすがに何とかしないと……と、手立てを考えました。
父がアルツハイマー型認知症を患っていたので、関連本は読んでいましたが、僕は「認知症」なんて想像もしなかった。脳に何か異変が起きたと思ったのです。医師役を演じるときに何かと相談に乗ってもらっていた脳外科医に連絡したら、「それは科が違うよ」と、認知症に詳しい精神科医を紹介されました。
精神科? 正直、ショックでしたが、そこで出会ったのが、今もお世話になっている朝田隆先生です。
先生のクリニックで検査を受けたところ、認知力検査の点数はよかったけれど、精密検査で脳の側頭葉に血流低下が見つかった。幻視の症状から、レビー小体型認知症を疑いましたが、「アルツハイマー型の軽度認知障害」と診断されました。