年配者の需要

そんなことをしていたら、あっという間に3時間が経った。

「お時間です。私が引き継ぐので上がっていただいてかまいませんよ」

この店で僕の上司に当たる20代女子がやってきた。更衣室で自分の服に着がえて挨拶して、店を出た。

「コウダテさん!」

店舗の前で後ろから呼ばれた。ふり向くと“上司”だった。

「今日はすっごく助かりました。ありがとうございます。できたらまたいらしてください」

そう言って手を振ってくれた。

楽しい1日だった。

この日から、ファストフード店を訪れると、以前よりも店舗内を観察するようになった。ハンバーガーチェーン、牛丼チェーン、カレーチェーン、フライドチキンチェーン……。どのお店でも、外食産業で年配者はまちがいなく需要がある。

※本稿は、『60歳からのハローワーク』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

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