あっという間の2時間が過ぎて、みんなで会場を出る。すると、旧姓で声をかけてくれた友人に呼びとめられた。「あっ、JRで帰るなら、そっちの道ではなく、こっちよ」と教えてくれる。
私が小学1年生になり、初めて一人で登校した日、「家に帰る道わかる? 送っていこうか?」と声をかけてもらったことを思い出した。あの日から60年以上の歳月が流れているのに、彼女の親切な心は変わらないのだと、胸に温かなものがこみ上げてくる。
夫も友人も、小学校の同窓会など、世話人がいないから声もかからないと言う。小学校で、彼女のような親切な級友と一緒だったことは恵まれていたのだと、今になって気づく。
次は77歳の喜寿の会を兼ねた同窓会。彼女が元気でいてくれるといいのだが……。そして今日、友人に支えられながら杖をついてやってきた幼馴染は、次回は来ることができるだろうか。自分も元気に出席できるだろうか。
この瞬間にも何が起きるかわからないな、と感じた古希の同窓会だった。