人生にも通じる<方向音痴>の原因は…

年齢を重ねてもとどまるところを知らない私の方向音痴だが、先日、方向音痴の原因の一つが分かった。

大相撲ファンの私には「大相撲ファンの師匠」と呼んでいる相撲通の知人がいる。その師匠が団員であるアマチュア合唱団が、都内の大ホールで演奏会を開催するので、私は鑑賞に行くことにした。

方向音痴の私は、迷う時間を考えていつも早めに目的地に着くようにしている。パソコンで、路線情報を検索し、大ホールのあるビルまでの道順を調べ、全てをプリントアウトして、バッグに入れて、当日、自宅を出た。

ところが、下車する駅を3駅乗り越し、3駅戻ることになった。早めに着くようにしていたので、開演には間に合った。自由席なので2階で鑑賞しようと思い席についた。

(写真:stock.adobe.com)

そして、どうして電車を乗り越したのか考えた。電車で私の前に座った中年の女性が俳句の本を読んでいたので、私は刺激されて、急に俳句を作ろうとした。そのため、車内アナウンスを聞き逃したのだ。

私が方向音痴である原因の一つに集中力の欠如があることに気がついた。目的地への道順に集中すれば良いのに、全く別のことを考えて歩き、気づいたら行き過ぎていたり、他の方向に向かっていたりしていた。

これまでの自分の人生を振り返り、集中力がなく、余計な事ばかりしてきたので、このような孤独で貧しい老後を迎えることになったのだと思った。方向音痴は、迷える私の人生を表しているようだ。

その時、私の後ろの席に座った女性たちの声がした。「100人くらいで歌うから、3階が見渡せていいわよね」「そうね。この席がいいね」と。

私が2階と思った席は、3階席だった。どんな年代の人たちが鑑賞に来ているのだろうと、回りの人ばかり見ていて、間違えた。

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