スーパーで1品買うだけでも

無理のない範囲でできる年中行事はたくさんあります。例えばスーパーは年中行事の宝庫。お彼岸の時期にはおはぎが売られ、節分の時期には鰯と柊の飾り物が売られます。謂れを詳しく知らなくても、スーパーで出会ったものを買ってくれば、祝うことができます。まねごとでいいと思います。文化はまねで受け継がれます。

わたしはたまたま俳句が趣味で、俳句の季語が載っている辞典のような、『歳時記』という本が家にありますが、それを見ると、年中行事の多さに驚きます。目についたものを祝っていくだけで、ひとりの時間に飽きることはありません。

『歳時記』に載るほどでない、小さな祝い方もあります。元旦にお箸やタオルを新しくするとか。ふだん使いのものだから、古びてきたらいつ替えてもいいけれど、せっかくならば新年に新しいものをおろすという、昔ふうのことをしようかと。いつしてもいいことを、年中行事に結びつけて行うのも祝い方のひとつ。伝統と切れていない、文化をささやかながら継承している。そうした大きな流れのなかに、自分を位置づけられる。自分の現在地を確かめられる。それも自己肯定のひとつです。

人といると、自分をダメと感じてしまうきっかけが少なくありません。役目を果たせなかったとか、わたしのせいでよくない事態を招いたのではとか、誤解されてしまったのでは、とか。何か大きなことで、克服していくのは難しい。

そんな自分でもたまには「よくやっている」「こんなこともできている」と確かめられることを、小さくとも設けていきます。

Point しきたり通りでなくていい、スーパーで1品買うだけでも