もう一つの要因「自律神経の乱れ」
更年期では、腸内環境だけでなく、自律神経のバランスにも変化が起こりやすくなります。
自律神経が乱れることで気持ちの「ゆらぎ」が出やすくなります。また、睡眠の質も低下し、全身で関節痛や腰痛、熱感などの軽い炎症が起こりやすい状態となります。
近年は、「腸脳相関」という概念も注目されており、腸内環境の乱れが脳や自律神経の働きに影響しうることが報告されています。(※6)
そして、唾液の分泌は、自律神経が制御していることも知られています。(※7)
唾液は、口腔内を洗浄し細菌の増殖を抑える「天然の洗浄液」のような役割を担っていると前述しました。よって、自律神経のバランスが乱れると唾液の分泌が低下し、口腔内の乾燥が起こりやすくなります。
つまり、更年期に伴う女性ホルモン低下が、自律神経の乱れを通じて疲労感、不眠などの体調の変化をもたらし、その結果、唾液の分泌が減って口臭につながる…という連鎖が、人間の体の仕組みで説明が可能なのです。
(※6)Gut–Brain Axis and Neuroinflammation: The Role of Gut Permeability and the Kynurenine Pathway in Neurological Disorders, Rowan Kearns, Cellular and Molecular Neurobiology, 2024
(※7)Regulation of salivary gland function by autonomic nerves, Gordon B Proctor,Auton Neurosci, 2007
