老人の生き方は様相が変わってきた

従来の老人の生き方は、保守的な生き方と相場は決まっていた。

健康診断を受け、認知症にならないように、脳トレや軽い運動、食べ物に注意すること。医者のいうことは守るように。薬もきちんと飲むことが大切だ。

『老後がめんどくさい』(著:勢古浩爾/草思社)

しかし最近は様相が変わってきたように思われる。

これには和田秀樹の力が大きいと思うが、高齢者(とくに後期高齢者)はもう好き勝手に暮らせばいい、というものだ。

世間の常識や医者のいうことは、まじめに聞きすぎないように。

それよりも自分の体の調子や自分の欲求に従えばいい。

人生は1回しかないんだから、楽しまなければ損ですよ、と。

そのためには、元気で長生きしなきゃ。

テレビや本や雑誌では、積極的で元気な老人ばかりが紹介される。

なかには「老後のいまが一番しあわせ」というおばあさんもいる。

年寄り用の薬やサプリメントのCMでは、出ている老人が階段を軽やかに昇り降りし、足取りも軽く歩いている。

老人に、ラグビーをやらせたり、空手や剣道をやらせたり、マラソンをやらせたりしている。

すると、仲間の老人(じつはサクラ)が、「いや、かれには敵わないよ」というのだ。