“80代は人生の本番”
私は2026年6月で83歳になるので、まさにこの章の主人公です。そこで、この先80代を迎える人や、今80代真っただ中の人の参考になるかと思い、私自身のこれまでと“現在地”について少々書きたいと思います。
子どもの頃の私は体が弱く、病気ばかりしていました。肺炎で小児科の先生が毎日往診してくださり、お尻にペニシリンの注射をされたり――。扁桃腺もよく腫らして高熱が出ていましたし、腎炎を患い、幼稚園にも行かれませんでした。
家は田町でしたので、父は病弱な子だから家のそばの学校に通わせたほうがいいと考えたようで、慶應幼稚舎を受けさせてくれました。私はやがて医師になり、診察をしながらさまざまな役職を引き受け、今やまわりの人からは「なぜそんなにお元気なんですか?」と驚かれるくらい活動的に日々を過ごしています。
2020年に10代目の慶應連合三田会の会長に就任した私は、80歳の定年制をつくりました。そして80歳を迎え、最後の挨拶で、こう宣言したのです。
「これから、私は地球の病気を治します」