映画史に限らず重要な「1995年」

そして、この年に岩井は『Love Letter』(1995年)で映画監督デビュー。他方の庵野は、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(1995〜96年)を発表し、新世代の映像作家として本格的に脚光を浴びる。

何より、この年は11月23日にマイクロソフトからOS「Windows95」が発売され、インターネット(ワールド・ワイド・ウェブ)の本格的な普及が始まった年(インターネット元年)でもある。

『『君の名は。』は日本映画に何をもたらしたのか 庵野秀明・岩井俊二・新海誠から読み解く現代日本映画史』(著:渡邉大輔/星海社)

ちなみに、同じ年には、北米で「ヤフー」と「アマゾン・ドットコム」も創業しており、検索エンジンとオンラインショップというその後の情報社会を体現するふたつのプラットフォームも誕生している(グーグルの創業は98年)。つまり、2010年代のGAFAMに繋がる社会・文化のデジタル化・情報化の始まりが95年だったのである。

ここに短くつけ加えれば、同様の流れは映画界にも押し寄せていた。