初期症状がほとんどない「卵巣がん」
卵巣がんは50代から60代が好発年齢です。初期症状がほとんどなく、検診も確立されていないため、早期発見が難しいがんの1つです。早期に発見されるのは4~5割程度で、腹痛や便秘などの症状が出るころには、すでにがんが進行していることも少なくありません。
――なぜ検診が確立されていないのでしょうか?
卵巣がんの中で最も多い高悪性度漿液性(しょうえきせい)がんは進行が早く、1~2ヵ月で広がることもあります。そのため、年1回の検査では発見できても進行していることも多く、検診の効果が大きく得られないため、国の特定検診や人間ドックの項目にも基本的には含まれていません。
――卵巣がんのリスク因子は何ですか?
排卵回数が多いほど、卵巣がんのリスクが高くなります。排卵の度に卵巣上皮が傷つけられ、修復する過程でがんが発生する可能性があるからです。一方、低用量ピルを服用して排卵を抑制していた人は、卵巣がんになりにくいことが証明されています。また、卵巣がんの一部には遺伝的に乳がんや卵巣がんになりやすい体質との関連も報告されています。
――どういう人が注意が必要ですか?
閉経が遅い人や妊娠・出産経験がない人は一生のうちの排卵回数が多くなるため、卵巣がんになりやすいと考えられています。また近親者に卵巣がんや乳がんなど関連がんが多い場合もリスクが高いとされます。
卵巣がんのリスク因子や発症ピーク年齢など