苦しみは幸せになるためのプロセス
歳を重ねれば、親や配偶者の介護、家族や自分の病気など、さまざまな試練が訪れるでしょう。私自身、脳梗塞を経験し、びまん性汎細気管支炎という慢性の病気にも悩まされてきました。そうであるからこそ、体調がいいとそれだけで喜びを感じますし、散歩に出かけて花を見たり鳥の声を聴くと心が洗われ、「あぁ、この世は美しい」と幸福を感じます。これは若いころにはなかった感覚です。
苦しい体験やつらい思いは、色にたとえれば黒や灰色。でもそれは、いつか必ず現れる、輝く虹色を際立たせることになります。ですから、苦しみは幸せになるためのプロセスと言ってもいいかもしれません。
人間は、何歳になっても新たな道に踏み出すことができます。それまでの苦労は、そのときのための〈義務教育〉と捉えてはいかがでしょうか。もし今、苦しみの渦中にいる方がいたら、そこを卒業すれば素敵なご褒美をいただけると信じて、どうか困難を乗り越えてください。
●今月の書「苦楽」
「幸せの大盤振る舞い」(著: 美輪明宏/ 中央公論新社)
====「波瀾万丈の人生を送っている私ですら、こんなふうに強く生きていけるんですよ」美輪明宏===
◆本音の「生き方」に学ぶ◆
戦争や貧困のどん底を生き抜き、偏見や病にも屈することなく、ずっと愛と真実を語り続けてきた”麗人”美輪明宏。
90歳の今こそ贈る「幸せのメッセージ」が満載。
◆貴重な記事を贅沢に収載◆
美輪さん20代のときの幸田文氏との対談、30代のときに寄稿した三島由紀夫氏についての随筆、手記等も収載。ファンのみならず読み応えのある贅沢な一冊。本書のページをめくるたびに、美輪さんの信念や生き方に勇気をもらえる言葉に出合えます。






