「さようでございますか」の魔法

相槌もまた、定型文です。「はい」「ええ」などと並んで電話受付をしていた時期に非常に重宝したのが「さようでございますか」という言葉です。

これはリアルコミュニケーションで使うと、ちょっと大げさで、言い方によっては慇懃無礼な印象を与えてしまう言葉ですが、電話という声だけのコミュニケーションをしていく上では、相手の話をこちらは丁寧に聞いていますという意図が伝わりやすくなり、お客様も安心してお話ししてくれるのです。

電話受付の仕事で大変な状況と言えば、お客様からのクレーム。クレームの時には「そんなことがあったんですねー。大変でしたねー」という気持ちを込めた深刻な物言いで「さようでございますか」を使います。

またお客様のうれしい報告の時には「それはうれしいことですね。よかったです」という気持ちを込めてうれしそうに「さようでございますか」を使います。

でも、同じ「さようでございますか」でも、気持ちが入っていなかったり、トーンを間違えたりすると相手の気持ちを逆なですることになるので注意が必要です。

このように「さようでございますか」という言葉を通じて、私はコミュニケーションツールの違いによる、適切な言葉の選び方があるということを学んだのです。