足の爪は健康のバロメータ

伊藤 死んだ夫が、靴の文化の人だったでしょう。かがめない、爪が切れなくなった、って言ってきたときは、足の爪がすでに白く固まって盛り上がった肥厚爪になってた。私がその足をお湯でふやかして、ケアしてあげるようになった頃から、目に見えて衰えていった気がする。

阿川 私の母も巻き爪でしたね。私にも少し、ある。歩くのに困るというほどではないけど。

阿川佐和子
阿川佐和子さん(撮影:枦木功)

伊藤 足の爪は高齢者にとって健康のバロメータですよ。私はね、母が短期間で寝たきりになってしまったのを見ているから、備えなければっていう意識が強くて。母は最初左手が、次に右足が……って、1週間に1か所ずつダメになっていって、あっという間に全身マヒになったの。かろうじてしゃべることはできて、自分でご飯は食べられる。死ぬ直前まで、そういう状態で過ごしました。

阿川 それはつらかったですねえ。

伊藤 テレビも見られないし、本も読めない。私、あの死に方はイヤだなあーって思うから……今、寸暇を惜しんで「ズンバ」やってます。アメリカにいたときの主治医にも、その頃はまだ糖尿病の予備軍だったんだけど、あなたはDNA的にも必ず糖尿病になるから、せめてズンバは欠かさずにって言われていたから。日本に帰ってきて、すごくいい先生に出会ったからズンバを再開したの。今は空き時間があれば、レッスンを入れてる。有酸素運動だけど筋力トレーニング、体幹トレーニングにもなってます。

阿川 見ていても、伊藤さん、すごく元気でイキイキされてるもん。信頼できる先生に会えたっていうのは幸せね。