「関係は変わる」と試行錯誤してみる
とはいえ、互いにストレスを感じず、スムーズなコミュニケーションがとれる関係にすぐ変わるわけではありません。ましてや家族という長期にわたって築かれた関係なら、一朝一夕に変えるのが難しい面もあるでしょう。これまで家庭で見せていた「私」とは違う「私」を出すことで、まだ変化していない相手と一時的に軋轢が生じて、家族の間に波風が立つことがあるかもしれません。
大切なのは、「どうせ変わらない」という思い込みを捨て、「変わるかもしれない」と想像を広げて試行錯誤してみることです。たとえば、飛行機に長時間乗るときに同じ姿勢でいるとストレスを感じるように、「家族との関係は変えられない」と思い込むこと自体が、もっとも根深いストレスの原因でもあるからです。
友人など第三者に話を聞いてもらい、自分たちの家族関係を客観視することもよい方法だと思います。また、高圧的な相手が年をとって自分より立場が弱くなるように、時間が経つことで関係が変化する可能性もあるでしょう。
これから家族に対してストレスを感じている人の事例と、その改善法のヒントをお伝えします。ご自分の例に当てはめるなどして、ぜひ参考にしてみてください。
トライ!
相手を変えるための会話術
夫、子ども、母への“イライラ”ケース別に、理想の関係を築くまでの方法を紹介します
《ケースI》何もしない夫を変えたい!
定年退職し、家でゴロゴロし続ける夫(70代)。こちらが指示してもなかなか動いてくれない。自分のことくらい自分でやってほしい
【目標】文句を言わずに家事を目標してくれる夫にする!