三戸式予防メソッド(2) 調理器具はなるべく手を動かす必要のないものを
切る、混ぜる、持つ、盛るなどの動作の積み重ねが大きな負担に
手や指を酷使しているイメージはまったくないけれど、意外にも無理強いしている――そんな行為はほかにもあります。
代表例は炊事。すなわち、料理を作ることです。
頭の中で想像してみてください。
食材の皮をむいたり、カットしたり、細かく刻んだりする際に包丁を使います。
ボールに入れた食材を、菜箸や泡だて器で激しく撹拌することもあります。
鍋やフライパンで食材を炒める際は、片方の手で鍋やフライパンを振り、もう片方の手で菜箸やお玉を使って、食材を混ぜたりひっくり返したりします。
出来上がった料理をお皿に取り分けるときも、細かな手の動きが求められます。
そうなのです。料理中は、手が動かしっぱなしになるのです。
結果的に、手指に多大な負担をかけているのです。
プロの料理人ではないみなさんが家庭料理を作る際は、できるだけ手を動かさなくてもよい調理器具や、軽い調理器具を使いましょう。
料理をするのはまったく問題ありません。でも、「手に負担をかけない」ことと「楽をする」ことを、つねに頭の片隅に置いておくようにしてください。
通常の包丁ではなく、手首への負担を分散させることのできる、UDグリップ包丁を。
野菜の皮をむく際は、ピーラー(皮むき器)を。
野菜を千切りする際は、スライサー(千切り器)を。
食材をかき混ぜたり細かく刻んだりする際は、ミキサーやフードプロセッサーを。
食材をつかんだり移したりする際は、菜箸よりも手指を動かさずに済むトングを。
鍋やフライパンはできるだけ軽いものにし、持つ際は片手ではなく両手で。
これらを意識し、器具を用意し、ひとつずつ実践していけば、手指の病気の大きな予防効果が見込めます。
意識を向けるべきなのは、料理をするときだけではありません。
作った料理を食べる際の道具にも気を配りましょう。
我々日本人は、食事の際には基本的に箸を使用します。しかし、箸は細かな操作が必要になり、利き手に思いのほか負担をかけます。
もしも、スプーンやフォークのほうが楽に感じるのであれば、自宅の食事では箸をやめてみてもいいでしょう。
外食の際は、状況的に頼みづらい場合や、そもそもお店に置いていない場合などがあり、どうしても箸を使わざるを得ないシチュエーションが発生してしまうかもしれませんが、自宅であれば余計な気遣いは無用です。
遠慮なく、スプーンやフォークを使ってください。
