悪い脳の疲労

また、脳の疲労は仕事や対人関係などで生じる慢性的な強いストレスによっても生じます。人間関係が複雑な環境にいる人や、高齢になり長年勤務していた会社をリタイアしたりして生活環境が変わった人、まじめな人、責任感が強い人などは、脳も疲れやすくなります。

さらには、身体的な状態、たとえば低栄養や脱水、運動不足などによっても脳の疲労は生じるのです。肉体的コンディションの悪化が原因だということが明確な場合は、栄養や水分をとる、運動をするなど、原因となっていることに対処すれば疲れはゆっくりと解消していきますが、原因が習慣化している場合は元を断つ努力が必要です。

(写真提供:Photo AC)

脳の疲労は、脳を意識的に酷使した結果として生じるだけではありません。無意識のうちに脳に情報処理を続けさせることによっても生じます。たとえば、今を生きている私たちの脳は、インターネットを介して大量の情報を処理することを強いられています。その量は四半世紀前とは比較にならないほどです。

無自覚のうちに脳が疲労する、脳が疲労する状況から逃れることが難しい、自分の脳が疲労していることを知覚できない、私はこれらを「悪い脳の疲労」と考えています。そもそも「疲れている」と自覚していないのですから、脳の疲労を生じさせている原因を解決し、脳をリフレッシュさせることが極めて困難です。