食堂では入居者たちが花札を楽しむ(COCOせせらぎ/撮影:藤澤靖子)
まだ介護が必要な段階ではないけれど、一人暮らしは心配。《共生型》の住まいは、そんな不安を解消してくれるのか?リアルな暮らしぶりを見に行ってみた。(撮影:藤澤靖子)

モットーは自立と共生

川崎市高津区の閑静な住宅街の一角。小川が流れ季節の花々が咲き乱れる散歩道の沿道に「グループリビング・COCOせせらぎ」(以下、せせらぎ)はある。黄色と緑に塗り分けられた明るい3階建ての建物、入り口の横の掲示板にはさまざまな催し物の告知が貼られ、周りを折り紙の花が彩っている。

「入居する前は、市内の一軒家で一人暮らしをしていたんです。まさかこの年になって人と賑やかに遊んだりする生活が待っているとは思いませんでした」と言うのは、最古参の女性入居者Cさん(83歳)だ。

グループリビングとは、高齢者など独立した生活に不安を抱える人たちが、協力しながら暮らす住まい方のこと。北欧発祥で、日本では1980年代から面識のある仲間同士で、90年代になると知らない人同士が集まって暮らすスタイルが登場した。

現在、「せせらぎ」も加入しているグループリビング運営協議会には16の施設が登録されている。共通のモットーは「自立と共生」。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅とは違い、お互いに助け合いながら自分でできることは自分で行う。