
同世代の若々しい人と自分を比べて、シミや毛穴が気になる、疲れやすい、物忘れが多い気がする……そんな悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。ではなぜ、同じ年齢でも「若く見える」「老けて見える」など、異なる印象になるのか、最近の老化研究では、人によって〈老化のスピード=PoA(ペース・オブ・エイジング)〉に差があることがわかってきました。さらに老化スピードの抑制に〈ビフィズス菌〉が影響する可能性があることも判明しています。そこで今回は、森永乳業でビフィズス菌の研究をしている菱田幸宏さんに、PoAとビフィズス菌の関係についてお話を聞きました。
(構成:かわむらあみり PR:森永乳業)
老化スピードは
遅らせることができる時代に?
同年代でも外見の印象が違ってくること、ありますよね。できれば見た目は若々しく、体はいつまでも健康でいたいものですよね。そのカギを握っているのが、〈PoA〉です。
〈PoA(Pace of Aging)=ペース・オブ・エイジング〉とは、老化スピードのこと。暦の上では誰もが1年に1歳ずつ年を重ねますが、体の老化の進み方は人それぞれ。最近の研究では、人によって老化スピードに個人差があり、1年あたり最大2.04歳分もの開きがあるという結果が出ています。
1年で進む生物学的年齢の違い

腸内環境を整えて
老化のスピードをゆるやかに
もしも老化のスピードをゆるやかにできたなら、エイジングケアをする上では、うれしい限り。森永乳業でビフィズス菌を研究されている菱田さんは、老化のスピードと腸内環境の関係を、次のように説明してくれました。
「老化の進行にはさまざまな要因が関係しており、腸内環境もその一つです。腸内環境の乱れは、炎症を起こしやすい状態をつくり、免疫や代謝の働きを変化させると考えられています。こうした変化が、加齢に伴う健康状態の低下に関わる可能性があるのです」(菱田さん)
老化を決める12の因子

腸内環境が乱れることが老化のひとつの要因になる――。ならば、少しでも老化のスピードを遅くするために、腸内環境をよりよく保ちたいもの。研究の中で、腸内環境や老化のスピードに、あるビフィズス菌が影響する可能性があるとわかってきたそうです。
「BMI25以上の中高年男性に、運動・食事指導とともにビフィズス菌BB536※1配合のプレーンヨーグルト1日あたり100gを3ヵ月摂取してもらったところ、普段通りの生活を続けた人たちと比べて、約2.3%も老化のスピードが低下する結果になりました。日本人を対象とした食品の試験で老化のスピードが減速する可能性が示されたものは、日本初※2となります。被験者の属性が違いますので単純に比較はできませんが、アメリカで行われた〈約25%のカロリー制限を2年間実施〉した研究※3と同程度の結果が、たった3ヵ月で出たということに、とても驚きました」(菱田さん)
※1 森永乳業が保有し研究をすすめてきた、ヒトのおなかにすむ種類のビフィズス菌
※2 (株)ナレッジワイヤ調べ、PubMed・医中誌WEBに掲載された原著論文に基づく調査結果
日本人を対象とした食事・栄養・サプリメント等「食べることができるもの」の介入による老化に関する臨床試験において、ビフィズス菌配合ヨーグルトを含む介入の結果、老化速度(評価指標にDunedinPACEを使用)の抑制が日本で初めて示された。(2026年4月9日および7月1日調査実施)
※3 Nat Aging. 2023 3:248–57.
臨床試験の結果:
試験期間前後での老化スピードの変化

「老化スピードの変化はBMIや運動習慣の変化だけでは説明できませんでした。この結果から、ビフィズス菌BB536配合プレーンヨーグルトを取り入れた生活が、老化スピードに関わっている可能性が示されました」(菱田さん)
臨床試験の結果:
食事・運動習慣の影響についての考察

ビフィズス菌BB536入りのプレーンヨーグルトを3ヵ月食べることで、老化スピードの抑制につながった可能性があるのはすごいことです。身近な食材で老化のスピードをゆるやかにできるのであれば、すすんで生活に取り入れたいですよね。
それではなぜ、ビフィズス菌が老化スピードの抑制に関わると考えられるのでしょうか。
近年、老化との関係が注目されているのが「慢性炎症」です。慢性炎症とは、体の中で小さな炎症が長く続く状態です。炎症自体は、体を守るために必要な反応です。しかし過剰に続くと体に負担をかけ、老化を促す要因にもなると考えられているのです。
「私たちが行ったもう一つの研究では、ビフィズス菌由来の成分が体内の過剰な炎症反応を抑える可能性が示されました※4。このことから、ビフィズス菌が炎症反応のバランスを維持し、老化スピードを減速させる可能性が考えられます」(菱田さん)
※4 Ishihara et al. iScience. 2026
ビフィズス菌はさまざまな健康課題に
寄り添う優れもの
ビフィズス菌といえば、主に大腸にすんでいて、「お通じをよくする菌」というイメージを持つ人も多いのでは。
「ビフィズス菌は腸内環境を整えてくれるものだと広く知られており、それは大事な価値のひとつです。そして腸は、消化を促し、栄養素の吸収がメインの臓器として考えられていました。しかし、近年の基礎研究により、腸には多くの免疫細胞がいて、さまざまな神経も走っているため、消化や吸収だけではなく、免疫、神経、血流を介して脳や肝臓や筋肉といった全身の組織と関わっているということがわかってきました。そうした意味で、ビフィズス菌を摂取することは、便通をよくするだけではなく、全身の健康を支える可能性があるのです」(菱田さん)
全身の健康につながる腸内環境を整えるために欠かせないビフィズス菌。体内にビフィズス菌が多い人ほど免疫機能が高くなり、認知機能も維持されている、といった研究もあるほど、ビフィズス菌と健康は密接につながっているということなのです。
ただ、おなかにすむビフィズス菌は加齢とともに減少するとか。
「年齢を重ねると、食生活や運動量、服薬など複合的な要因から腸内環境が変わり、それに伴ってビフィズス菌が減少していくと考えられます。ですので、バランスのいい食事と適度な運動を意識しながら、ビフィズス菌を継続的に摂取することで腸から身体の調子を整えていただきたいです」(菱田さん)
いつまでも元気で過ごすには、健康的な生活習慣が不可欠です。そして、ビフィズス菌を日々手軽に取り入れるなら、ビフィズス菌入りのプレーンヨーグルトがおすすめ。ただし、同じヨーグルトでも、ビフィズス菌が入っているものといないものがあり、入っているものはごく限られているそうなので、お店で選ぶ時には、パッケージの確認を忘れずに。また、同じビフィズス菌でもいろんな種類があり、それぞれ働きが異なるので、同時にチェックしてみるのもおすすめです。

ビフィズス菌入りヨーグルトを
毎日コツコツ食べる
もともと腸内にはさまざまな細菌がすみついており、口からとったビフィズス菌がそのまま腸に定着し、永遠にとどまるわけではありません。だからこそ、常に腸内にビフィズス菌がいる状態にするには、こまめにビフィズス菌入りヨーグルトを食べること。その習慣が、健康の後押しをしてくれます。
「一番大切なのは、毎日継続して摂取することです。胃酸の影響を考えると食事と一緒や食後にとっていただくといいですね。例えば、食後のデザートに食べていただくといいかもしれません」(菱田さん)
腸内環境を整えると便通がよくなり、美肌効果も期待できます。ビフィズス菌は実に多くのパワーを秘めているのです。
「長年研究をしていますが、ビフィズス菌の役割がすべて解明できたとは思っていません。今回はBB536という種類のビフィズス菌が老化のスピードの減速につながる可能性が示されましたが、それは研究手法が新しくなったことも大きいと考えています。科学が進歩すればどんどん新しいことがわかってくるので、昔から存在するビフィズス菌ではありますが、これからもさらに新しい価値が発見されるのではと期待しています」(菱田さん)
長い年月をかけ、新たな価値が明らかになっていくビフィズス菌。私たちは1日3回、1年で約1000回、10年で約1万回食事をします。食事の効果は継続的な積み上げにあります。毎日の食事のタイミングを上手に使うことで、老化スピードを抑え、心身ともに健康な生活を送れるようにしたいですね。身近ですぐに手に入るビフィズス菌入りのヨーグルトも、ぜひ活用してみてください。


森永乳業 研究本部 バイオティクス研究所菌体機能研究室 室長
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