社会参加していないことに悩む人も

考えてみてください。衣食住の出費は、年を重ねれば減っていきますよね。

「衣」は、仕事をしているときのように新しい服を次々と買う必要はなさそうです。「食」についていえば、外食の機会も少なくなり、若い頃ほど飲んだり食べたりする量も多くはないでしょう。

『老後は「いいかげん」がちょうどいい』(著:保坂隆/リベラル社)

「住」だってローンが完済していれば、ひとまずは安心。賃貸住宅で暮らしていても、高齢者のひとり暮らしや老夫婦の二人暮らしなら、そんなに広い家も必要ないはずで、家賃の安い物件を探せば見つかるはずです。

年金生活を不安に思う気持ちはわかりますが、手にしたお金の範囲でやりくりすれば、思っていたほど不自由ではないかもしれません。

それより、「どうしよう、どうしよう」と悩んでばかりいて、精神的に追いつめられてしまうほうが、よほど心配です。じつは、年金生活が始まる前には不安でたまらなかったという人も、いざ始まってみると「なんだ、なんとかなるもんだ」と思えるようです。

お金の問題よりも、社会参加していないことに悩む人もいます。

「多少の物忘れがあるとはいえ、まだまだ頭はしっかりしている」「寒くなると腰が痛むことはあるけれど、基本的に体を動かせる」という人たちは、年金をもらって家でボーッとしているだけでは、物足りないのでしょう。

そういう人には、ボランティア活動や、シルバー人材センターに登録するのがお勧め。世の中との接点を上手に維持しておくのも、クヨクヨしない秘訣です。