息子の元嫁の連れ子も立派な家族
大型のハリケーンが明日にも接近するという不穏な天候の中、飛行機はハバナの空港に到着した。飛行機の窓から覗く空港は簡素の極みで、アスファルトに亀裂の入った滑走路に痩せた野良犬が数匹とぼとぼと歩いているのが見えた。
空港からホームステイ先である一家の家に辿り着いた私は、その家に暮らす15人の家族からそれぞれ自己紹介を受けたが、目の前に重なって並んだ人数が多すぎて、誰と誰がどういう関係なのか、全く把握できなかった。
70歳近い矍鑠とした老夫婦がその家の主であることは判断ができたが、それが彼らの娘や息子、その伴侶や子供たち、親戚等が混ざった複合家族なのだということが認識できたのは、滞在してすでに数日が過ぎた頃、わざわざ紙に名前と関わりを家系図のように記してもらってからだった。
中にはその家系図に線で結ばれない子供もいた。気になったので「この子は?」と聞くと、息子の元嫁の連れ子ということだった。つまり、この子供は彼らとは全く血が繋がっていない。「息子は今、別のお嫁さん見つけて別の街に暮らしているけどね、この子はうちの立派な家族さ」と笑う、主の嫁のセリア・ロヨラ。
