映像の仕事が楽しい

今、映像の仕事がすごく楽しい。目の前にお客様がいらっしゃる舞台も楽しいんですが、映像はより多くの人に届いていく。それに経験値のある方たちと一緒に仕事をすると、「こういう作り方があるんだ」「こういう捉え方をするんだ」と、新しい発見があるんですよね。

あかり商店街の書店主・加代を演じた『リボーン~最後のヒーロー~』(フジテレビ)の現場も、すごく楽しかったです。アップでしゃべっているところ以外は、ほとんどアドリブで。最初から監督に「つながなくていいから、好きにやって」と言われていたので、あかり商店街のみんなで好きなようにしゃべっていました。

柳沢慎吾さんなんて、朝9時から夕方6時まであのままですから(笑)。ずっとしゃべっているんです。しかも、誰かを貶めて笑わせるようなことを一切しない。本当の天使って、柳沢慎吾さんなんじゃないかと思っています。

高橋一生さんも、本当に素敵な方でした。主役の一生さんは冷酷なIT社長から借金まみれの青年に転生する複雑な役。私たちあかり商店街のキャストは現場で騒いでいましたが、クランクアップしてから完パケ(放送前の完成品)を見て、「一生さんはこんな大変な役をされていたんだな」と初めて気づいて。だから「ごめんね、私たち何も知らずギャーギャーしていて」と言ったら、一生さんは「いや、僕は助かりました」って言ってくださったんです。

俳優の仕事はずっと続けたいですし、小説も書き続けていきたいと思っています。どういう形になるかはわからないですけど、『平行と垂直』以外にも、昔から書きためている話もあるんです。昭和30年代の話が好きで、阿波踊りを立ち上げた男たちの話とか。昼間はクリーニング屋、夜は泥棒をしている義賊の男の話とか……。そういう、ちょっと変わった物語の構想がまだいくつも頭の中にあります。

つらいことがあった時も、物語を書いていると、だんだん自分の中で違う形に浄化されていく。だから、自分が経験したことも、出会った人たちのことも、いつか何かの形で物語として残せたらいいなと思っています。
 

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映画『平行と垂直』
2026年8月28日公開
【監督】小林聖太郎
【キャスト】安田章大/のん
伊島空/高山トモヒロ/谷村美月/福田転球/芦川誠/早織/久保田磨希
河野咲良/高田幸季/武藤凪/林英世/神野三鈴/菅原大吉
【あらすじ】
兄と妹は、まるで“平行”と“垂直”。交わらないようで、確かに支え合って立っている――。
『平行と垂直』は、自閉スペクトラム症の兄・大貴と、結婚を控えた妹・希が、人生の節目にそっと触れ合いながら、自分たちの“これから”を見つめ直す物語だ。
清掃の仕事に就き、周囲のサポートを受けながら自立した生活を送る大貴(安田章大)。カウンセラーとして働きつつ、兄を支えることを当たり前としてきた希(のん)。変わらないと思っていた日常は、希の結婚話をきっかけに静かに揺れ始める。
【公式サイト】https://www.toei-video.co.jp/heikoutosuichoku/