
4,000匹以上のぬいぐるみと暮らす小説家・新井素子さんの日常がここに。「ぬい活」が一般化するはるか以前、「ぬい」という呼称を生み出し、社会からずっと変人扱いされてきた新井さん。「ぬいぐるみは生きている」と本気で確信し育んだ「ぬい」たちとの生活には、ただごとではない発見と幸せのヒントが詰まっていました。
〝ぬいみやげ〞に死角あり
ところで、〝ぬいみやげ〞なんですが。
こんだけがんばって買ったとしても……ぬいの中には、それをどうしてもつけることができない子がいます。(いや、最終的にはね、こっちはこっちでがんばって、何とかして〝ぬいみやげ〞をその子につけるんですが……これがねえ……なかなか……その……つけたはいいけど取れちゃう子がね……。)
というのは。
大体のタグって、輪状になっていて、そこに〝ぬいみやげ〞についている紐(できるだけ〝ぬいみやげ〞は、紐かそれに類するものがついている奴を選びます)をくぐらせて括りつけたり結びつけたりすることができるんですが……稀に、輪状になっていないタグもあるんですよね。こうなると……えーと……どうやってこの子に〝ぬいみやげ〞をつけたらいいのか判らない。というか……実の処、これは、つけようがない。(それから、これはもっと稀ですが、タグ自体がないぬいもいる。一番判りやすいのが、読者の方が、「私に」って、わざわざ作ってくださった手製のぬい。当たり前ですが、手づくりのぬいには、タグがありません。)
こうなると。
その辺で売っているリストバンドをそのぬいさんのお腹に巻いたり(勿論、サイズがあえば、ですが)、その子自体にブレスレットや何か、その子のサイズにあった装飾品をつけてあげる、とか、いろんな方法を模索します。(あ、ブレスレットって、勿論ぬいさんの手首にはめるのではなくて、人間用のブレスレットは、時々、ぬいさんのお腹まわりにちょうどいいってものがあったりするんですよね、そういう話です。)んでもって、リストバンドや装飾品に、〝ぬいみやげ〞をつけるのね。
