「ですからレジャーではなくビジネスが目的。現地を視察したのですが、スタッフは8人いて、閉店するかどうかも含めて今後のケアをしなくてはならない」(石田さん)

猛烈なバッシングを受けて……

中村 ところで、最近は家族の記念日みたいなのはありましたか。

石田 義父(東尾修さん)の誕生日パーティが5月にあって、家族が揃いましたが、僕は退院してまだ1週間だったので参加しませんでした。そしたら長女が「やっぱりパパがいなくて寂しい」って言ったらしく、それを聞いてウルウルしちゃいました。本当に家族には恵まれていると思うので、世間で叩かれているくらいが、ひょっとしてちょうどいいのかなと。

中村 見出しになりそうな発言ですけど(笑)、気をつけないとまた叩かれちゃいますね。今回コロナ感染を心配する声以上に、石田さんは、自粛要請中にゴルフ遊びをしていたと猛烈なバッシングを受けました。

石田 そうですね。ご指摘のとおりという部分はあるので反省していますし、結果的に自分の判断は間違っていたと思います。ただ感染経路は、実はよくわかっていません。直前に沖縄に行ったのには理由があって、僕は現地で冷麺店を経営しているんです。3月まで月に400万円の売り上げがあったのに、観光客が激減したため、4月は13万円まで落ち込んでしまって……。

中村 それは大変ですね。

石田 現場を任せているマネージャーから「助けてください。とにかく一度見に来てください」と悲鳴があがり、今後の経営判断のために必要に迫られてのことでした。ですからレジャーではなくビジネスが目的。現地を視察したのですが、スタッフは8人いて、閉店するかどうかも含めて今後のケアをしなくてはならない。

で、以前からフランチャイズをやりたいというお客さんがいて、「うちの店舗を買ってくれませんか」という相談に乗っていただいた。その方に呼ばれてご挨拶に行ったら、「石田さんと一回でいいからゴルフがやりたかったんです」と頼まれまして、ハーフだけ付き合うことにしました。

中村 てっきりバカンスで遊びに行っているかと勘違いしていましたが、要は接待だったんですね。

石田 僭越なんですけど、僕みたいな芸能人と一緒にコースを回りたいって言ってくださる方もけっこういます。ゴルフが縁でCMや番組などの仕事につながるケースも多いです。そうやって一緒にプレーして喜んでくれるのはありがたいですし、最近はその営業スタイルを続けてきました。しかし今回はタイミングが悪かった。

中村 同じ時期に人気俳優がバカンスで沖縄に行ったのが報じられましたが、そちらはほとんど批判されることはなかった。対照的に石田さんはコテンパンに叩かれ、言ってみればコロナの被害者であるにもかかわらず、コロナを撒き散らす加害者みたいな扱いになりました。

石田 自粛している方の気持ちはわかりますし、批判は受け止めなきゃいけないと思いますが、言葉が鋭くなり、感情化する社会はどうなんでしょうか? 僕自身失ったものは相当ありますし、責任と罰はすでに負っています。

ただ、申し訳ないのはゴルフ業界を巻き込んだということ。プロゴルファーの中嶋常幸さんとも話したんですが、ゴルフ場で感染したという事例はない。しかし私の一件で、「ゴルフ=感染」という誤った情報が流れてしまったのは事実。

妻はそれこそカンカンになって怒って。彼女はプロゴルファーですけど、ゴルフ業界の仕事がたくさんあったのに、年内はすべて降りることになりました。