時と場所は選ぶこと

会話の中で難しい表現をあたかも一般的な用語のようにカジュアルに使いこなすこと、伝統芸能を(にわかでなく)愛好していること、著名人とやり取りがあること、皆の憧れの人と親しくしていること……これらはまるで、持っているだけで自分を引き上げてくれるハイブランドの新作バッグのようなものです。

けれどもそれを用いるとき、時と場所には注意する必要があるでしょう。

『ロンドン紳士と脳科学に学ぶ 品格のあるマウントのとり方』(著:中野信子/日経BP)

それらを無防備に、考えなしに開示してしまうのは、周囲に対して「私は貴方とは違う階層にいる」というメッセージを不躾に送ってしまうのと同じことです。

強い言い方をあえて選んでもよければ、まさに「宣戦布告をしているのと同じ」と受け止める人がいてもおかしくない。「マウントをとるほうが悪い」と、多くの場合は糾弾されてしまうでしょう。