二重に知が試される
たとえば、自分の話で恐縮ですが、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系列)という番組に出演した際のことです。
高学歴の人は難しい表現を使って頭の良さをひけらかしてくる、という趣意の特集があったのですが、その中で、自分は難しいとは思わずつい難解とされる表現を使ってしまって、笑いのネタになったことがありました。
例を挙げればキリがないのですが、「ディスられた」というカジュアルで俗な言い回しは、やや皮肉っぽい使い方をしてよければ「ご高説を賜った」といった表現になるでしょう。
「バズってる」は「人口に膾炙する」、「黒歴史確定」は「沽券にかかわる」、「ガチ対談」は「膝を交える」、「まじでごめん」は「ご寛恕ください」、「考えすぎ」は「杞憂」、「**ガチ勢」「**界隈」などは「一家言ある」……。直接的な言い換えでなく、文脈を読んだ上での翻訳のようなものですから、その部分でも二重に知が試されてしまうわけです。