着ぐるみの中には人、アイドルはビジネス

思えば、ホストクラブに限った話ではない。身近なところで言えば、みんなで集まって行くカラオケですらそうだ。

誰かが歌っているとき、手やタンバリンを叩き、サビをみんなで合唱するあのノリ。私の心はいつもあの熱狂の輪からはみ出ている。

みんなが「うわー、懐かしい!」「この曲大好き!」と盛り上がっている中では、下手だなと思っても、知らない曲でも「最高ー!」と手を叩き、楽しそうに体を揺らさないといけない。

知人と行くカラオケは、客として行くホストクラブとはわけが違う。私は人から好かれたいので全力で頑張って陽気な人にならないといけないのだ。

「2番、もうよくない?」「心から楽しんでいるように見せなきゃ」「あと何分あるんだろう?」

そんなことを考えながら必死に盛り上げようと頑張って、疲れてグッタリしてしまう。楽しくもないのだから割に合わなすぎる。

(写真:AdobePhotoStock)

テーマパークでキャラクターの耳をつけてはしゃぐことも、アイドルに熱狂して推し活に励むことも、私にはできない。
「作られたエンターテインメントに対して熱くなるなんて馬鹿馬鹿しい」と冷めた目で見てしまうのだ。

着ぐるみの中には人がいるし、アイドルなんてビジネスだし。