「いつ、気付いたんだ?」
二杯目の酒を頼んでから、青峰は聞く。
「最初は些細なキッカケでした。青峰さんに変化の杖のことを聞いた時、コントローラーの対応ボタン設定を変えているのが分かりました。でも、青峰さんは右利きなのに、左利き用のカスタムにしていた」
「そうだったな」
「それで、思ったんです。青峰さんはもしかしたら、自分ではプレイしていないが、操作方法を知ることの出来る状況にいたんじゃないかと」
ふう、と青峰は息を吐いた。
「鋭いなあ」
「……恐縮です」
「そっか。あの配信者、左利きだったのか。気付かなかったなあ。操作を覚える時、Rトリガーとか、全部一回口に出すんだよ」
ソニックは気まずそうにしていた。
「最初にモリシーさんが五十音順で感想を聞こうとした時、アオさん、サラダを頬張りながら喋ったッスよね。僕、アレびっくりしたんスよ。アオさんに行儀悪いイメージ無かったから。でも、あれはみんなの様子を見るためにそうしたんスよね」
「それも当たり」
「やっぱりそうスか。ずっと一歩退いてるみたいな話し方で、不思議だったんスよ」
その、一歩退いている青峰にスポットライトが当たるような展開が何度も来るので、青峰は本当に焦っていた。特に、変化の杖がキーアイテムだと指摘された時には、窮地に追い詰められていた。
