「賭けに勝てたのはなんでなんスか?」

「賭け?」

「四つの国全てを調べる時間はなかったはずですよね。現に、アオさんは火、空、土のシナリオについて詳しいことは知らなかったでしょ。あれだけ、説明がつかないんスよ。モリシーさんに、どの国から、と聞かれた時にアオさん真っ先に答えたでしょ?」

「ああ……そんなの、賭けですらない」

 ソニックはしばらく黙っていたが、やがて「ああ」と息を漏らした。

「調べたんスか」

 青峰は頷いた。

「情報収集開始が……起きてから一時間遊んで……今日の十四時。出発時間まで三時間ってとこッスよね」

「そうだ。その時点では、三人ともXで呟いていただろ」

 三人のアカウントを把握していれば、話は簡単だ。「ダルマ族、可愛い」と書き込んでいたミクニは「火」で確定。モリシーがアップロードしていたおもしろシーンのクリップは砂漠が背景だったので十中八九「土」だ。ソニックも「ラグーサのストーリーが秀逸」と呟いていた。ラグーサだけでは分からなかったが、検索したら鳥のキャラクターが出てきて、「空」を攻略したことが確定した。

 三人とも、トビウオの村関連の呟きはない。

 オフ会といっても、要するにせいぜい二時間ぐらいの会食である。

 サカキはもっと長い時間誤魔化していた。青峰には、あの面の皮の厚さはないが、頭の中にあったサカキの言動と身振り手振りを思い出して乗り切ろうとした。

 ――しかし、付け焼刃ではこのザマだ。

 結局、ソニックを騙し切ることは出来なかったのだから。