女性の生き方が制限された時代に

珠の幼少期が描かれた第1週、珠が高等学校に通っている第2週を通して描かれたのは明治末期から大正にかけての女性の生きづらさだった。誤ってカナリアを逃がしたことで、清治から責められた妻のリョウ(国仲涼子)。16歳になった珠が通うのは、良妻賢母を育てるための女学校であり、同級生はいい縁談が来ることを期待する。その一方で、女性が小説を書くことは良しとされず、珠が級友たちと作った同人誌「黎明」は教師に見つかり、捨てられてしまう。

(『ブラッサム』/(c)NHK)

「岩国での珠はすごく狭い世界で生きています。『こうあるべき』という社会の姿があってそこからはみ出せないし、同調圧力がすごく強かった。女性はいろんなことが制限されているのに、そのことを意識することもできないくらい。3週目以降、社会の枠組みから一歩踏み出そうとすることで、さまざまな壁にぶつかる珠が描かれていく予定です」と明かす。

珠の同級生の忍(木竜麻生)が女性解放運動家の平塚らいてうの「原始、女性は太陽だった」という一文を仲間の前で読み上げる場面が印象的だった。「明治から大正にかけて日本が近代化していくなかで、良妻賢母教育は強かったし、ある種それが女性の役割だと社会に浸透していました。そんな中でも、悶々としているような人がやっぱりいたと思っています」