私も驚いた、「胃がん闘病」のデマ

細木が今、夢中になっているのはテレビでのスポーツ観戦。テニスの試合中継がある日は、真夜中まで起きて観ていますし、野球と大相撲の中継も楽しみにしているようです。あとはニュース番組とBSでの映画鑑賞ですね。洋画が好きでよく観ています。

何年か前に、「細木数子、胃がんで闘病中」などという噂も出回りましたが、それはデマで、本人はいたって元気です。そもそも、細木の健康診断の結果は私が医師から直接聞いているので、ほかの人が知っているはずはないのですが……。事実とは違う報道を目にするたびに、「どこからこういう話が出てくるんだろう?」と不思議でなりません。ただ、普段は「気にしていたらキリがないよ」と受け流している細木も、さすがに胃がん騒ぎの時は「あんた、私には隠していたの!?」と慌てていましたね。(笑)

普段の彼女は、本当に普通のおばあちゃんです。大きな宝石のついた指輪やゴージャスなスーツは仕事用。家にいる時は「面倒臭い」と言って、アクセサリーの類いは一切身に着けません。外出時にはイメージを考えてそれなりの格好をしますが、家ではものすごく質素です。

食事は自分か、私が作ったもの。他人が作った料理を嫌がり、お手伝いさんにも食事の支度はさせません。外食は、来客があった際に馴染みの店に行くくらいでしょうか。朝は、お味噌汁、焼き魚、納豆、漬物、ご飯といった昔ながらの和食のメニューを手ずから用意しています。野菜の煮物なども上手ですよ。

今日の服もそうですが、基本的に私の仕事着は細木のお下がり。彼女はテレビ出演時の衣装やアクセサリー類をすべて自前で揃え、着た後もきちんと保管していたので、サイズを直せば今でも十分着られます。シャネルのスーツやアルマーニのブラウスなど、華やかなデザインのものが多いですね。やはりものがない時代に育っているからなのでしょう、「安物買いの銭失いにならないよう、良いものを買って長く使いなさい」が口癖です。

母からは、「細木数子になる必要はないんだよ。六星占術の基本にある教えを、自分らしく伝えていけばそれでいい」と言われました。その言葉どおり、これからは私自身のやり方で親や先祖の大切さ、感謝する心の素晴らしさを伝えていきたい。そして母の積み上げてきたものを継承しながら、私なりの「Kaorism」を広めていきたいと思っています。