物語は、戦争から復員した主人公の加賀美修平が両親を失って孤児院に入っていた弟の修吉を迎えに東京へ行くと、多くの戦災孤児の姿を目にし、信州にそうした子供たちが住める場所を作ろうと努力する話である。

「鐘の鳴る丘」は低予算のため楽団を小規模にしなければならず、演奏用にハモンドオルガンを取り入れた。ハモンドオルガンは「音色が非常に多彩豊富で変化があり、幽幻な境地さえ表現できる」からであった。

ハモンドオルガンは東京管弦楽団の小暮正雄が演奏した。主題歌の歌詞をもらった古関は、「単純で印象的で、この音を聞いただけで、子供たちがラジオの前にとんでくるくらい引きつけねばならない」曲を作るのに苦心したという。主題歌「とんがり帽子」は、歌手は川田正子、指揮は海沼実、合唱はゆりかご会であった。

ラジオドラマの収録風景か(撮影時期などは不明)。右端が古関裕而(写真提供:古関正裕さん)
古関夫妻の長男・古関正裕さんの著書『君はるか 古関裕而と金子の恋』集英社インターナショナル