《ピーター&ザ・スターキャッチャー》

 

『ピーター・パン』の前日譚

ピーター・パンは、なぜ永遠に少年なのか。『ピーター・パン』の前日譚として書かれた小説をもとにリック・エリスが戯曲化した2012年ブロードウェイ初演のヒット作が、ノゾエ征爾の演出で日本に初上陸する。孤児の少年(後のピーター・パン)は孤児院の院長により「ネバーランド号」に売られ、少女モリーと出会う。モリーは「スターキャッチャー」として世界制覇を企む悪と戦う使命を帯びていた。海賊に襲われた少年とモリーは海中に放り出され、そして……。シンプルなセットで役者たちが多数の役をこなし、海や山を駆け巡る。野外劇など多彩な舞台を創ってきたノゾエが、冒険の旅をナビゲートする。

ピーター&ザ・スターキャッチャー

12月10~27日(12月5〜6日プレビュー公演あり)/東京・新国立劇場 小劇場
作/リック・エリス 原作/デイヴ・バリー、リドリー・ピアスン 
音楽/ウェイン・バーカー
翻訳/小宮山智津子 
演出/ノゾエ征爾
出演/入野自由、豊原江理佳、宮崎吐夢、櫻井章喜ほか
☎03・5352・9999(新国立劇場ボックスオフィス)

***

 

二莵社公演44 ザ・空気 ver.3


舞台は再びテレビ局に

報道をコントロールしたい政治権力と、その“空気”を読んで忖度に走るメディア。永井愛と二莵社による「空気」シリーズの第3弾が上演される。第1弾の『ザ・空気』(2017年)はテレビ局を舞台にニュース番組の内容が改変される状況を描き、第2弾の『ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ』(18年)は記者クラブ制度に着目し、新聞メディアと政権の癒着に迫った。今回の舞台は再びテレビ局。権力によるメディア支配の総仕上げとして、報道の自主規制が機械的に再生産されていく様子を、恐怖と笑いのなかに描く。アクの強い政治コメンテーターを佐藤B作、報道番組プロデューサーを神野三鈴が演じる。

二莵社公演44 ザ・空気 ver.3

2021年1月8~31日/東京・東京芸術劇場 シアターイースト
作・演出/永井愛
出演/佐藤B作、和田正人、韓英恵、金子大地、神野三鈴
☎03・3991・8872(二莵社)
※福岡、滋賀、埼玉、岩手、愛知、兵庫、山形公演あり

※上演期間は変更の可能性があります。最新の情報は、各問い合わせ先にご確認ください