早稲田大学大学院学位授与式での1枚。大隈重信像の前で晴れやかな笑顔

レポート提出と仕事のロケが重なったときは

まず志望動機を書いた論文を提出し、その後、3人の教授による面接がありました。高校を卒業してからすでに25年以上。久しぶりの受験はやっぱり大変でしたね。論文を書くのも一苦労なら、「芸能人はすぐにやめるから入れたくない」と、面接官から散々言われて。それでも、「頑張ります!」とやる気をアピールして、なんとか合格できました。

入学後は……、めちゃくちゃ大変でしたね。ひとコマ1時間半の授業を、毎日数科目パソコンで聴講するのですが、すっかり記憶力が落ちていて、聴いたそばから内容を忘れてしまう(笑)。指の隙間から砂がこぼれ落ちていくような感じです。授業は動画を何度も繰り返し見ることができたのでよかったものの、課題のレポートの提出期限が決まっていて、毎週日曜日の夜11時59分になると、ネット上での提出が締め切られてしまう。

期末テストとレポートの締め切り、仕事のロケが重なって徹夜を余儀なくされ、過労で帯状疱疹になってしまったこともありました。仕事で新幹線を使って移動しているときに、必死で書き上げたレポートをクラウドに保存したと思ったら、トンネル内で電波が通じておらず、苦労の成果がすべて消えてしまうという悲惨な目にあったことも。(笑)

あまりにつらいときは、「風邪をひいてレポートが間に合わない」と、教授にウソの連絡をしようと思ったこともありました。それでも、「途中でくじけてしまったら、社会に恩返しがしたいという自分のやりたかったことにたどり着けない!」と、自分自身を鼓舞して何とかやりきったものです。

面接のときに「絶対に、途中でやめませんから」と教授陣にタンカを切ったこともあり、どうしても4年間で卒業しなきゃ、という思いもありました。