生花を届けることは元気を運ぶこと

「あと、お楽しみはランチタイム。いつも夫と顔をつきあわせているけど、お仕事の日だけは見晴らしのいいところでお弁当を広げたり、気になるカフェに入ったり。自分の好きなようにします」

佳代子さんがこの仕事を始めたのは65歳から。それまで働いていた生花店のつながりで紹介された。まだ働けるんだとわかったら意欲が出てきて、昔習っていたクラシックバレエとピアノのお稽古も再開することに。

「バレエはカルチャーセンターでひらひらのスカートをはいて、無理せんように注意しながら、くるくる回っています(笑)」

あと2、3年はこの仕事を続けたい。運動のため、届け先の家に車を横付けせず、あえて少し離れた駐車場から歩くこともあるのだとか。

生花を届けることで、お客さんに元気を運ぶことができるし、佳代子さん自身も花からパワーをもらえるという。

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今回、話をしてくれた女性たちの屈託のなさと明るさといったらどうだろう。働いてお金を得るだけでなく、身体も元気に。さらに仕事からも学びや気づきがある。

これまで私は「道に迷ったら身体を動かす仕事がいい」と人にもすすめてきたけど、これからは、「アラカン過ぎてはつらつと美しくなるためには」を加えることにした。
 


《ルポ》ダイエットとやりがい 60歳を過ぎて出合った一石二鳥のお仕事
【1】会社員時代の実績で再就職を狙うも「年齢」で断られ続けたふみ子さん。63歳の今、時給1100円・実働5時間の「マンション管理人」として自分に合う部分を発見
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【3】公務員退職後にひらめいて、旅館で住み込みの仲居を始めた66歳の信世さん。心待ちにしてくれる人のために花を運び、自らもパワーをもらう72歳の佳代子さん