大相撲夏場所は照ノ富士と貴景勝による大関同士の優勝決定戦で、照ノ富士が2場所連続4回目の優勝を果たしました。『婦人公論』の愛読者で「人生の大切なことはすべて相撲から教わった」というしろぼしマーサが綴ってきた夏場所観戦記も今日が最後。15日間のテレビ観戦を終えて得た今場所の学びとは

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心を乱さなかった照ノ富士

大相撲夏場所は、相撲で大切な「心・技・体」がとてもよくわかる場所だった。

照ノ富士が貴景勝と大関同士の優勝決定戦の末、2場所連続4回目の優勝を果たした。

優勝決定戦ははたき込みで勝負が決まったが、照ノ富士は本割で負けてから、貴景勝対策を経験から生み出した感じだった。前回の大関の時は優勝できていない。

照ノ富士は、場所の初めのインタビューで「そんなに長く相撲を取れない」と語り、膝の悪さもあり、今後の相撲人生は背水の陣で取り組む姿勢が伝わってきた。彼は、11日目の反則負け、14日目の遠藤との物言いの末の負け、千秋楽での本割の貴景勝の突き落としにも、心を乱さず、めげなかった。

国技館での優勝インタビューでは、今後について「最後まで自分の力を振り絞りましたと言って胸を張って歩きたい」と話していた。

そして、追う立場から優勝決定戦にもっていった貴景勝もめげないところが偉い! その根性美に拍手だ。