昨年、ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(通称『チェリまほ』)で主役を演じ、日本のみならず海外でも人気上昇中。「ずっと自分のことが好きではなかった」という赤楚衛二さんの転機とは──(撮影:小林ばく)
人は人、自分は自分
映画好きの家族に喜んでほしくて、役者を目指しました。でも、人と比べられる厳しい世界ですし、長いこと「自分がやってきたことは間違いだったんじゃないか」と疑っていたんです。
それが昨年春の自粛期間中、図らずも自分自身と向き合うことになりました。コロナで浮き彫りになったSNSの問題などに考えを巡らせていたら、「人は人、自分は自分でしかない」という肯定の感情が芽生えて。
そこから世界がガラッと変わり、お芝居が楽しくなったんです。『チェリまほ』の撮影は、気持ちが切り替わった後でした。だからこうして多くの方に観ていただけて、ただただ嬉しいです。