「あ・い・う・え・お」で
健康状態をセルフチェック

フレイルの予防にあたっては、まず自分の心身の健康状態を把握することが大切です。覚えやすいよう「あ・い・う・え・お」の順でチェックしてみて、と西山先生。

最初の「あ」は、握力を指します。

「握力は、全身の運動能力や認知機能の状態を表す指標です。不便なく生活するためにも、女性は握力を20kg以上に維持することが大事。液体洗剤の容器やペットボトルのフタが開けられるかが生活上の目安です」

「い」は、いきがいとなるような趣味や活動があるかどうか。

「趣味の種類が増えると、認知症になりにくいとの報告があります。興味のあることは、ためらわずトライを。長く続けることで、いきがいにつながります。今なら、自宅で受講できるオンライン講座に参加するのも手です。

その際は、ぜひご自身の姿をモニターの画面に映してください。人と顔を合わせて会話をすることで、気持ちに張りが出ます」

「う」は、運動習慣です。

30分程度の運動を週に2回以上続けることで、筋力の維持・向上が図れます。習慣づけることが大切です」

「え」は栄養。1日3食を基本に、毎食、主食、主菜、副菜をバランスよく摂ること。

「意識したいのが、たんぱく質の摂取量。女性の1日の推奨摂取量は、18歳以降、どの年代も50gです。18歳と同じ量を摂ると考えると、かなり意識しなければならないことがわかるでしょう。食欲がないときは、ごはんの量を少なめに、おかずを優先してください」

最後の「お」は、オーラルケアです。

「歯周病や虫歯が悪化し、歯が抜けたら、フレイルの第1段階。放置せずに、しっかり歯科医にかかってケアしましょう」