「(〈ねじねじ〉は)半分は捨てたけどまだ200本あるかな。不思議なもので、結局好きな色や生地しか使わないんだ」(中尾さん)

池波 着物は欲しい人に差し上げて徐々に減りました。日本髪のかつらは、松竹のかつら屋さんが欲しいと言ってくださってありがたかった。読者の皆さんは、あなたの《ねじねじ》の行方が気になるんじゃないかしら。(笑)

中尾 半分は捨てたけどまだ200本あるかな。不思議なもので、結局好きな色や生地しか使わないんだ。

池波 夏物と冬物を入れ替えるときに、私がざっくり分けて、そこから自分で選んでもらいました。

中尾 志乃の調理用具と同じで、多少また増えてる(笑)。でも一度ごっそり捨ててみると見る目が養われるというのかな。今の自分に合うものだけを選べるようになる。

池波 わが家の場合、処分するときに2人で嫌というほど話をしたじゃない。だから新しく何かを買うときは衝動買いしないし、「次はこういうのがいいね」と自分たちの暮らしに合ったものが選びやすくなった気がするわ。

 

男と女の違い、捨て方アドバイス

中尾 たぶん世の多くの家庭では、捨てたい妻と捨てたがらない夫で、熾烈な攻防が繰り返されているんだろうなあ。(笑)

池波 それについては私、「内臓が違うのだから、最終的にわかり合えなくて当然」と考えるようにしているわ。よく男女は「脳が違う」というけれど、脳の違いなら話し合いで何とかなりそうじゃない。でも内臓の違いは決して埋まりようがない。特に男性とものとの関係って、どうも女が気軽に触れちゃいけない領域がある気がするの。